凡例
・マウスポインタを画像の外に置くと、自動的にスライドショーが進行します。
・マウスポインタを画像の上に置くと、スライドショーは一時停止します。
・スライドショーは、繰り返し再生します。
・出来れば、部屋を暗くし、モニターの光源のみでご覧ください。
O U Y O
O U Y Oおうよおうよ どこからとなく発せられ
丸い母音たち 夕雲が孕むオルガンの音色で
氷結した獣の心臓が奏でるように (虚ろな眩暈)
忘れられた白日 中性の街 街 街 熱帯の洞窟に埋もれ
深更に波打つ砂流 水浸しの長い神話の偽夜においてさえも
昼から消えた道 赤い新月の涙声よ ひと ひと 血の伴侶よ
交響の夜 腹這いの絃音 Daの範列 幼い蜥蜴の指腹に
黒い翅の蝶が燃え尽きる 僅かな肉汁を滴らせ
束の間の一つの名前とともに
声は届かない きみは白い時間の長衣に包まれ
かく言う 今も 隔たりの水平を満たし続け
消えない写真だよ きみは応答し現れ 薄緑色の足首が微笑む
ねじれながら輝き 朗らかに笑い 濡れた艶翅の面相で
死 不死の 貌 こちらに振り向け O U Y O・・・
OUYO 1977―2022 BASE KOBIKI